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伊賀牛、アメリカデビューへ

三重県は2014年度、県産ブランド牛肉の輸出を拡大しようと「海外市場向け三重県産ブランド牛肉輸出モデル事業」を展開している。この事業の一環で、伊賀産肉牛生産振興協議会は24日、伊賀市のJA全農みえ伊賀家畜市場で「伊賀肉」の米国初輸出に向け出発式を行った。

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同事業は、米国や欧州連合(EU)諸国をターゲットに市場開拓調査や商談会、試食会を開催。少子高齢化で国内消費の減少が予想されるため、ブランド「松阪牛」「伊賀牛」の海外での販路拡大が狙いだ。
 出発式には生産者、JA、県、全農みえなどの関係者が出席し、伊賀牛を載せたトラックを見送った。伊賀牛は伊賀市、名張市で12カ月以上肥育した黒毛和種雌の未経産牛。今回は、奥田ゴールドファーム㈱(名張市)と、㈲中林牧場(伊賀市)で肥育した2頭を試験的に輸出する。米国の認定を受けた群馬県の処理場でと畜・加工し、8月上旬に空輸する。

8月25日(現地時間)に米国ワシントン州在シアトル総領事公邸で開く、「伊賀肉」お披露目イベントで提供。イベントは、県が企業・団体などと14年3月に設立した三重県農林水産物・食品輸出促進協議会が主催する。現地高級レストラン関係者やバイヤー、食肉卸売業者ら約100人が参加する。14年度末には、バイヤーを同県の生産現場へ招き、商談会を行う予定だ。

同協議会の会長を務める、伊賀市の岡本栄市長は「三重ブランドとしてアメリカへ輸出できるのは頼もしく、うれしい。TPP交渉や飼料高騰など畜産を取り巻く状況は厳しいが、品質の良さで打ち勝っていきたい」と話した。
 生産者の中林真一郎さんは「地産地消だけでは産地は守れない。もしTPPで海外からの安い輸入牛肉が入ってきても、恐れるだけでなく、海外に販路を求めることでチャンスに変えていきたい」と意欲的で、JAいがほくぶの松生憲一組合長も期待を寄せる。
 同じく生産者の奥田能己さんは「少量でも高級レストランへ“限定”で輸出することでブランドの強みを生かすことができる」と自信を見せた。

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写真=中林さん㊧と松生組合長

国の成長戦略は、牛肉の輸出額を20年までに現在の5倍に当たる250億円まで拡大することを目指し、13年3月にはEUへの輸出が認められるなど成果を上げている。同県も13年2月にはシンガポール、5月にマカオに輸出した実績がある。

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